IslandLife 〜沖縄の離島生活記〜

都会の飲食店で2年半勤務した後、南の島に移住して2年目突入。日々のことを綴ります。

星を撮影しながら思うこと。

今日は星が出ているなと思ったらカメラを担いで外に出るようにしている。
当たり前だけれどその時はよくても、5分後には風が強く吹いていたり、雲が出ていると思うように撮影ができないことが多々ある。


そんな時はじっと時が過ぎるのを待つ。

 

雲を恨んでも、風を恨んでも仕方がないから空を見ながら今日一日のことを思い返したり、明日のことを考えたりする。
「さぁ、がっつりいい写真を撮ってやるぜ!」という風に気合十分で撮影しようとすると星空に感づかれてうまく撮影できないのではないかといつもそう、思っているのだ。

そういう時に限ってすぐに雲が出てきたりしてうまく撮れなくて、空が恥ずかしがったり、嫌がったりして雲や風を吹かしているような気がしてならない。

だから、あなたのことは撮りませんよ、大丈夫です、ちょっとカメラに空をあてがってみるだけです。
僕はたまたまここに寄っただけです。というスタンスで星空を撮るようにしている。

いい写真を撮ろうとか頭の中で雑誌に載っているような素敵な写真を撮りたいと目標をもつことは大切だけど、僕にはそうするとどうも肩ひじが張ってうまく出来ない。

 

そうこうして頭の中で考えているうちに雲がいなくなれば撮影は再開できるけど、少しの時間待ってもダメなときは素直に帰るようにしている。相手は自然であり、僕一人の力でどうにもこうにも出来るわけはないし、何よりも「あぁ、今日はこういう日なんだな」と見切りをつけている。

そして、また次の機会に良い写真が撮れるかもしれないから今まで撮った写真を見返し、映した写真の良いところを見つけよう、新しい発見を見つけようという風に考えることを心がけている。

あの時、撮影した状況や、カメラの設定を思い出したりしながら頭の中でそれを再現している。

 

「写真を撮りに行く」この行為だけでもう十分満足しているのかもしれない。

 

カメラを始めたばかりなのでうまく撮影できないけれど、初めて乗れた自転車のような、学年が上がり新しいクラスになった時のようなドキドキ感をいつも持てるように新鮮な気持ちを忘れないようにしている。仕事や嫌なことでも、なるべくそう思えるよう心がけている。


全部が全部うまく考えることはできないけれど、多分そう思えるのは、離島に移り住んだことで少しだけ心に余裕ができたからだと思う。

 


カメラを持っている。

星や海、家族、友達、きれいな景色や温かい風景がある。
パソコンがある。

SNSに気に入った写真を上げればリアクションをしてくれる人がいる。


それだけで十分なのではないか。

カメラで例えるならば、曇りの日や変化の乏しい場所など絵になりにくい環境こそ、何気ない風景やいつもの日常を喜びながら撮れる人こそ、僕にとって究極の楽しむことの天才なのではないかと思う。携帯電話がスマホと呼ばれる前、携帯電話に初めてカメラが実装された時に両親の携帯で狂ったように写真を撮っていた。
それこそ、家の犬や妹の顔、食器、玄関の靴などカメラに映ったものを片っ端から撮っていた。

 

どんなことにも初心を忘れず、楽しみながら日々を過ごしていきたい。

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二時間前に撮った星空。

こんなによく撮れる日はなかなかない。

だから楽しいのだと思う。