IslandLife 〜沖縄の離島生活記〜

都会の飲食店で2年半勤務した後、南の島に移住して2年目突入。日々のことを綴ります。

星を眺めて。

島に帰ってきたその日の夜、カメラを持って星を観に行きました。約一ヶ月ぶりに見上げる夜空はとても綺麗で思わず見入ってしまいました。

しばらく眺めていると、以前より少しだけ西の方に天の川が動いていることに気がついたのです。

そうか、冬に向かうにつれてこの天の川も見えなくなるんだなぁと感慨深く思いました。

それと同時に秋や冬にも天の川や星座があり、夏とは違った星空を観れると心が自然とワクワクしました。

三脚を立てて、カメラの準備をし、ファインダーを覗きながら角度を調整していたのですが、随分と木星やアンタレスを探すことに手間取ってしまったのです。

夏の大三角形もどこにあるのかなと探してしまいました。

一ヶ月前にはあれだけ星を探すのが早かったのに、たった一ヶ月でこんなにも星の見方を忘れてしまい、星がどこか見えないところに行ってしまったのか。

もう見つからないのかと思った時、僕は自分だけが取り残されてしまったような、少しだけ寂しい気持ちが心の中を満たしていきました。

多分この寂しさこそが、故郷思う気持ちであり愛着だったり、懐かしさだったりするのかなと思います。


そんな小さなことなんて御構い無しと言わんばかりに、夜空は宝石を散りばめたように輝き、星が流れ、真っ黒なカーテンの中を灯りを点滅させながら飛行機が飛んでいきました。


しばらくしてからカメラの具合も落ち着くと、その場で寝転がったのです。

海辺の風は少し強かったのですが、アスファルトの地面は昼間の熱を帯びていてじんわりと温かく、太陽の忘れ物を背中に感じつつゆっくりと考えることにしました。

 

星を眺めて、過ぎた日々を思い返す。

 

30年と少し生きてきた中で、色々な思いが浮かんでは消えていきました。その中でも大事だとおもったことを一つ一つ掬い上げてもう一回、自分の中に落とし込んでいきました。


段々と体の力が抜けていき、ふわっとそのまま海の風に流されてどこまでも飛んでいってしまうような感覚に満たされながら、眠りに落ちたのです。


ふと気がつくと、そのまま寝てしまっていて一体どれだけの時間が経ったのか、見当がつかずほぐされて少しだけ軽くなった身体を起こし、家に帰りました。


海風を肌で感じながら星空を眺める。

僕はこの、島の夜の、愛おしく優しい時間がとてもすきなんだぁと思いました。

 

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港で撮影した星空。

いつもそこにあるのだと思うと昼間でもずっと見ていたい気持ちになります。

 


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